キャリパーのピストン固着

よくあります。

固着するとブレーキを引きずって異常発熱し、パッドやローターはおろかハブベアリングなど周辺部品にダメージを与えたり、最悪の場合は火災に発展する事もありますので侮れません。

明らかに固着やピストン周辺の錆などが確認出来る時は判断が容易ですが、難しいの目視で一見大丈そうに見えるけど、実は固着寸前の場合。

このようにダストブーツ内部に発生している錆は、目視で発見しづらい事があります。

確認するのに一番確実なのは、ピストンを抜く事。
しかし、ピストンを抜いてそのまま全て再使用する事は基本的にダメですので、「ピストンを抜いて確認する=オーバーホールする」事になります。

ご覧の通り、見事な錆。

ピストンは洗浄してセーフかどうか判断します。
虫食い状態でフルード漏れやカジリを起こす可能性がありますのでアウト。

もちろんキャリパーごと新品にするに越した事はないのですが、再使用出来そうならO/Hを希望される方が多いです。(画像はまだ工程途中ですが、最後はキレイに仕上げます。錆対策として、キャリパーに塗るグリスの塗布範囲を少し工夫します。)

新品ピストンにシールも交換して、無事O/H完了。

今まで数えきれない程のキャリパーをオーバーホールさせていただいてきましたが、同じ車でも固着するまでの期間はかなりの差を感じます。

●水分や塩分を含んだ所を走る事が多い。
●湿気の多い所、または寒暖差の激しい所(結露しやすい)に停めている。
●泥などついてもそのままにしている。
●長らくブレーキフルードの交換をしてない。

などの車両はやはり早く固着している印象です。
重要な部位ですから、定期的にオーバーホールするか新品に交換するかをオススメいたします。

ご依頼、ありがとうございます。

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