エンジン不調と、半ドア状態になりドアが閉まらなくなってしまう症状の修理ご依頼です。
定番の片バンク不調です。
ヒューズやリレーの接触不良など簡単に点検できる所から始まり、エアフロやIGNコイルなど電装品もテスターでチェック。電圧はちゃんとかかっているものの、どうも燃料ポンプが動いてなさそう。
しかし、最終的は作動判断は結構コレに頼ります。聴音機。
当たりです。左は作動音がするものの、右は全くしません。
ポンプ以外にも、ハーネスのターミナルブーツもボロボロでした。
ポンプ取り寄せ。60mmが付いていましたが、今は53mmしかないとのこと。純正53mmポンプが1個11万円ほどですが、今回は代替品でそこまではしません。
仮に純正使っても、大して耐久性良くないので同じだと思っています。。。(違ってたらごめんなさい)
あと、やった事はないですが加工して日本製ポンプにした方が圧倒的に長持ちするんだろうなぁとは思います。
ポンプ径が変わるのでポンプガスケットも変更です。
約29000円×2で58000円ほどでした。
今回、一番割高だと感じたのがこのOリング。1個21500円ぐらいでした。。。
(ポンプ2個なのでOリングだけで43000円ほど。。。)
日本のメーカーで調べて、燃料用でバッチリ使えるものを探出しました。
1個数百円レベルで済む上、おそらく(この当時の)フェラーリ純正よりも高品質なんじゃないかと思います。特に燃料系や電装系をはじめ、ベルトやベアリングなど日本製に置き換えられるものはどんどん置き換えたいです。
ターミナルブーツはフェラーリ純正を取り寄せましたが、これも日本製の方が良かったかも。ま、経験を積んでいきます(^^;
続いて半ドア症状の修理です。
ドアハンドルからアクチュエータに繋がるワイヤーが固着していたのが原因でした。
内部の錆でワイヤーが固着していました。
純正は廃盤なので、今回は汎用ワイヤーを加工して修理しました。
とてもスムーズな作動となりました♪
ついでにエンジンオイルとミッションオイルのご依頼も追加。
オイルタンクとオイルパンの2ヶ所から抜き取ります。オイルタンクのドレンボルトは規定トルクでの締め付けよりも、感覚を重視した方が良いと聞きました。確かにそんな感じですね。それは得意分野です♪
エレメントは純正を取り寄せ。フェラーリ専用!?のSSTがハマる形状ですね。
エレメントを外すとどうしてもオイルがミッション周りに溢れます。
養生して、
洗浄。
ミッション周りも、
洗浄♪
オイルは油温を上げて調整していきます。
今回はトータル11Lほどで丁度となりました。(抜き取り方とかで差が出ると思います)
続いてミッションオイル。かなり汚れた色です。
ミッションオイルの交換歴をお聞きした所、前オーナー様がお店に依頼して交換したとの事でしたが、その時の距離や年数にしては汚れ方が酷い。。。安易に断定は出来ませんが、経験上実際は交換されていないと感じました。。。
ミッションオイル量も規定量は4Lほどのようですが、信用していません(笑)
ゲージを見ながら実際の油量調整を行います。
なんだかんだありましたが全て完了し、エンジン始動。
ミッションオイルだけじゃなく、シフト周りのリンクやワイヤーにグリスアップした事もあり、シフトの入りもかなり改善されました♪
V8シングルプレーンの、フェラーリならではのとても美しいサウンドが復活♪
クラシックフェラーリは手間のかかる事も増えていると思いますが、やはりこの音を聴いただけで全てが吹き飛び、喜びを感じてしまいます♪
このエンジン音を軽でも手に入れたら面白いだろうなぁw
ご依頼、ありがとうございました。
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